判断力
私は新潟で電気自動車を作る取り組みを行って来ました。そしてそれは311以降に大きな変化を遂げました。そのあたりのエピソードは追って書くとして、これ以降は私が刺激を受けた事柄を皆さんと共有したいと思います。
昨日、島田塾にて東芝の西田厚聰会長の講演を聞きました。「グローバル時代における経営判断力」というお題で、主に「イノベーション」と「判断力」について、ご自分の経験と時事をおりまぜながら語って下さいました。
率直に言って、非常に感銘を受けました。なによりもその視点。実に大きな、日本でもなく、どこか特定の市場、地域でもなく、全世界にまたがった、まさにグローバルの観点から語られていること。よって常にグローバルな視点から、日本のこと、社長時代のこと、原子力発電のこと、等々が紡ぎだされて、聞いている私まで、視野を拡大されるような、お話を通じて世界が見えるような、そんな体験でした。
私の解釈というバイアスがかかりますが、西田会長のお話をかいつまんでご紹介しましょう。
■イノベーション
経済発展の原動力がイノベーション。商品、技術、組織、マーケティング等々、あらゆるジャンルで小さなイノベーションを起こせ。それがプロセスイノベーション。
一方、バリューイノベーションとは、必ずしも現在の延長線上にはない全く革新的なこと。
新しいことを試みるのはリスクを引き受けるということ。従って失敗の可能性も非常に高い。失敗の場合はそこから学ぶしかない。失敗を恐れない風土。変革の風土からイノベーションが次々とたゆることなく生み出されてゆく。
■判断力
人間の持っている能力の中で極めて重要な能力が判断力である。どんな服を着てゆくか、傘を持ってゆくか、それも判断力。判断力を磨け。判断力に深い洞察を加え、それを磨く本がない。世界に存在しない。カントが判断力について少し書いているが、あまり役に立たない。
判断力とは人間の極めて難しい、不可思議な能力である。経営の場合は正しい判断をしようと思うと、なかなか難しい。限られた時間と情報の中で判断するしかない。
5年10年後に正しい判断と思えればいい。正しい判断はできない。最適な判断をすれば良い。判断ミスを少なくする努力が大切である。私も判断をミスしたことはたくさんある。
根本的なレベルで判断ミスをすると、大きな定量的なロスとなって現れる。では、判断力をどうやって磨けば良いのか。自分を一歩離れてみてみる。自己会話。お客様の立場にたって考える。地域社会の側から考えてみる。こういうことの連続でしか判断力は磨けないのではないか。広く深く考えてゆく力を養う。判断力にはあらゆるものが関連している。世界、社会、経済。いろんなことを学んで成長して判断力を磨く。東芝ではリベラルアーツ教育を行なっている。もちろん勉強すれば即、判断力が上がるというものではない。しかし、いつか判断力の向上に寄与するものと期待している。
長くなったので続きます。
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